前向きニュース (2010年11月3日)


『SHOSEN』

「軽くジョギングして来い」と言ったのに、帰ってきた選手達はクタクタだった。
「何をしたのか?」と聞いてはみたが、答えを聞いていてもよくわからないので止めた。
試合開始まであと少しだというのに、Hコーチに見られたら、「なんで試合前にそんなことするんだ!」とすごく怒られそうな姿で座り込んでる選手達を集めて、先発メンバーを発表した。

「1番ショート、ケンスケ!」「はい!」良い返事が返ってきた。
段々と考えて守備ができるようになってきたケンスケは頼りになる選手になりつつある。
積極的に打っていけるよう前回4番から1番に変えた。

「2番キャッチャー、リョータロウ!」
責任感が強くて、意外と緊張しーのリョウタロウが気楽に打てるように2番にしてみた。

「3番センター、シバ!」
相変わらず打撃好調、最も頼りになる打者シバを3番にして、1,2番が作るチャンスをものにしようと考えた。

「4番サード、タイキ」
タイキはスイングが以前より大きくなってきた。
体の大きいタイキが4番にいることで相手にプレッシャーをかけてもらいたい。

「5番ピッチャー、マサト!」
バッティングが良くなってきたので楽しみではあるが、まずはピッチング。
あまり疲れないように、5番にしておいた。

「6番レフト、ショウ!」
体が大きい割に構えのちっちゃいショウが、以前よりバットを長く持って、少し大きく構えられるようになってきた。
日曜日の練習態度が悪くて他の選手と一緒に叱っって、グランドをずっと走らせたときに締まったいい表情をしていた。期するものがあるかも知れないと期待した。

「7番ファースト、トモヤ!」
珍しく親父がベンチに入っている。緊張するか、張り切るか、際どいとこだけど、自分はファーストを守る、と決めて努力しているところに期待。

「8番ライト、リュウセイ!」
過去何度かサドンデスを経験してると、もしそうなったときにどうするかをいつも考えてしまう。重要なのは、その時のバッターと3塁ランナー。
この試合そうなったらバッターは2番のリョウタロウからと考え、そうすると3塁ランナーは8番打者になる。このチームで野球がわかっていて、状況判断ができるのはリュウセイである。打撃も上向き。大事な8番打者だ。

「9番セカンド、ハルト!」
9番は最後の打者じゃなくて、1番につなげる重要な役割。
今朝の練習でもダイビングキャッチして必死にボールに食らいつこうとするハルトにその役割を期待。

「コーチャー誰がやる?」と聞くと、リョウヘイとケンタが手を上げた。

2人ともなんか出番を探している感じがとてもいい。
「ユウスケはバット引き」「ユウスケにバット引きを教えるのがタイセイ」
ユウスケは初のベンチ入りでハイテンション、タイセイは静かに虎視眈々と出番を探しつつ、小さく自分をアピールしている。(「セカンドで使ってほしい」と目が言ってた)

みんなの役割が決まった。みんな締まった良い目している。
「よし、行くぞ!」

前の試合がコールドで終わり、予定よりも早く試合が始まる。

一塁側ベンチ。

考えてみると小豆沢球場のベンチに入るのは初めてかも知れない。少なくとも改装されてからは初めてだ。
ベンチから見てもきれいな球場だと思った。こんな良いところで、こんな良い天気の中で試合ができるなんて幸せだな~、と思いながらベンチに腰をかけてビックリ。
大きくて立派なベンチは、奥行きも深く、背もたれにもたれようとしたら、足が浮いてしまった。
俺って、小さっ。
そんなことを感じている間にベンチ前集合の声、否が応でも緊張感は高まる。いよいよ初戦、大事な試合が間もなく始まる。
(と、試合が始まる前まで書いたら、もう疲れました。)
そして、選手たちは、のびのびと期待通りに活躍してくれた。
整列して、挨拶して、ベンチから引き上げる途中で、今日大活躍のトモヤがぽつりと
聞いてきた。「監督、ところで、勝ったんですか?」【試合結果】
安打者:ケンスケ、シバ(2本)、タイキ、マサト、ショウ、トモヤ、リュウセイ
投手マサト:完投、67球、2安打、1四球、4奪三振
エラー:3つ

池谷